2017年、仮想通貨バブルにおいて圧倒的な暴騰を見せたネム(NEM)。
その将来性に大きな期待が寄せられていました。
ところが、2018年1月の「コインチェックのネム(NEM)盗難事件」をきっかけに仮想通貨バブルが崩壊してしまったことで、価格は暴落、その後もなんとなく良いイメージを持たれていないのが正直なところです。
実際、ハッキングを受けたのはコインチェックであり、ネム自体に落ち度は無く、必要以上に価格が落ちてしまっているとすら感じられます。
果たして、今後ネムはどうなっていくのか。
本ページでは、現在も活発に開発を行っている仮想通貨「ネム(NEM)」について、初心者の方に向けてわかりやすく紹介していきます。
目次
仮想通貨NEM(ネム)とは?
通貨単位 | XEM |
公開日 | 2015年3月 |
コンセンサスメカニズム | PoI(Proof of Inportance) |
発行上限 | 約90億枚 |
公式サイト | 公式サイト |
フェイスブック | コチラ |
ツイッター | コチラ |
ネム(NEM)とは「仮想通貨」ではなく「プラットフォーム」の呼び名です。
プラットフォーム型仮想通貨とは、ブロックチェーンをプラットフォームに見立て、サービスやコンテンツを展開する土台となることでできる通貨です。
そのプラットフォーム上で利用される仮想通貨がXEM(ゼム)です。XEMを使って、プラットフォーム上のサービスを売買します。
2つの表記があることに疑問を抱かれていた方もいらっしゃるかもしれませんが、厳密にはそれぞれ異なるものです。
ネム(NEM)のプラットフォームは「新たな経済圏を創る」ことを理念として作られています。
そもそものNEMの語源はNew Economy Movomentの頭文字3つから取り、名付けられています。
リップルと同じく、日本人の間でも人気の銘柄の一つで、そのコミュニティが強固であるという、今後伸びていく仮想通貨として最重要とも呼べる要件を満たしています。
XEMの総発枚数は9,000,000,000枚。ビットコインが今後も発行されていくのと異なり、全てのXEMが発行済です。
NEM(ネム)の特徴は?
NEM(ネム)の特徴として下記を挙げることができます。
- ハーベスティングと呼ばれる承認方式
- Proof-of-importanceを採用
ハーベスティング
XEMは全ての通貨が発行済のため、承認作業で新たに採掘される通貨を得る(マイニング)ができません。
では承認作業のインセンティブがどこから出るのかというと、その取引の中で使われた手数料の一部を承認者が獲得できる仕組みが取られています。
この承認作業をハーベストと呼んでいます。
上記のハーベストと呼ばれるインセンティブは、承認作業を行った人の中から、ランダムに受け取れる人が決まりますが、その確率を変動させるのが、Proof-of-importanceという方式です。
この方式ではコインの保有量だけでなく、取引の量などからそのコミュニティへの貢献度が高いユーザーに対して、より多くのネムが配給される仕組みです。
ビットコインが採用しているPoWと呼ばれるシステムに比べると、報酬を得るために資産を持っている必要がなく、資産を持っている人のもとに集中するという構造を避けることができます。
ネムのそもそもの理念にも合致しているシステムです。また、スーパーノードと呼ばれる、NEMのプラットフォームの中でも貢献度の高い重要なユーザーとみなされると、ハーヴェスティングで大きな報酬を得ることも可能です。(そのためには多額のXEMを保有している必要はありますが)
NEM(ネム)の技術
NEMは単に人気やコミュニティとしての理念が崇高だというだけでなく、技術的にも非常に優れています。
具体的にはセキュリティ面において、主要仮想通貨の中で圧倒的な安全性を持っていると評価されました。
コインチェック事件でセキュリティが脆弱であるような印象を受けたかたもいらっしゃるかもしれませんが、原因はコインチェックの管理の問題であり、むしろその後mosaicと呼ばれる機能を用いて、最終的に特定に至らなかったものの、犯人を追跡したりといった技術面での優位性を示しました。
アポスティーユ
NEMの取引面での安全性を示しているのが「アポスティーユ」と呼ばれる機能です。この機能は、本来公的な第三者を必要とする「公証」の機能をブロックチェーン上に実装したものです。
イーサリアムのスマートコントラクトが「契約書」のような機能を実装しているのと近い特徴ですが、より重要度の高い場面においても、利用することのできる機能であるといえます。
アポスティーユが完成すれば、「遺言、賃貸借、債務弁済」などを第三者を介さずに契約できる将来がくると言われています。
NEMを買える取引所
NEMが上場している取引所としては下記を挙げることができます。
※海外取引所は多くの取引所で扱いがあるため、代表的なもののみ
国内取り引き所
- liquid by quoine(リキッドバイコイン)
- Zaif(取扱い停止中)
- DMMビットコイン(FX取引のみ)
- Coincheck
海外取引所
- Binance
- Bittrex
- Poloniex
最もおすすめなのが、リキッドバイコインです。
レバレッジ最大25倍!
業界最狭のスプレッドと取引ペア数で、現在人気急上昇中。
また新規口座開設したユーザーに、最大23,000円分の仮想通貨QASHをキャッシュバックするプレゼント実施中です。
NEM購入に同取引場所を使わない理由はないでしょう。
その他でおすすめの取引所は「Zaif」です。Zaifは日本の取引所なので、いうまでもなく日本語対応しています。
取引手数料が安く、取引量も日本はおろか世界でもトップクラスです。また、Zaifの強みの一つである「Zaif積立」の項目の中でXEMも積み立てることができます
。Zaifの運営元、朝山氏はNEM財団に所属しており、NEMの取り扱いには非常に力を入れています。テックビューロはCOMSAと呼ばれるICOのプラットフォームを開発しています。
追記:ザイフはハッキングを受け、60億円もの資産を盗難されました。
ネムの売買自体は引き続き可能ですが、依然としてセキュリティに不安が残ります。
リキッドバイコイン・コインチェック以外で、国内ユーザーがネムを購入するには、国内取引所でBTCやETHを購入し、バイナンスなどの取引所で仮想通貨を購入する方が無難と言えるでしょう。
NEMの保管方法は?
NEMを保管する方法はたとえば以下のような方法があります。
- NEMを購入した取引所で保管する
- NEMの公式ウォレットで保管する
- 非公式のウォレットで保管する
取引所で保管するのも、ある程度のセキュリティは担保されていますし、売却や送金なども非常に楽です。
一方で、コインチェック事件のように取引所がハッキングを受けて盗難されてしまうケースも0ではありません。その際、コインチェックの時のように補償があるとは限りません。
100%自己責任で保管するのであれば、自身でウォレットを保有し管理した方が良いでしょう。
ハッキングを警戒するのであればペーパーウォレットやハードウェアウォレットなど、オンラインと切り離した「コールドウォレット」で保管するのがお薦めです。
一番奨励されるのはNEM公式の「nano wallet」はオンラインのウォレットですが、公式ウォレットなので非常に信用性が高いだけでなく、10,000XEM以上をウォレットの中に保有しているとハーヴェスティングを行い、保有NEMを増やすことができます。10,000XEM以上所持しているようであれば、公式ウォレットの開設が最もお薦めです。
NEM(ネム)の今後・将来性
NEMは現在、最高値から比べると1/20にも落ち込み、現在10円を切るという状況です。
仮想通貨全体が低迷している中でも、下落幅の大きい通貨と言えます。
一方で、NEMは強固なコミュニティを形成しており、ホルダーからは根強い人気を誇っています。2018年中には大幅なアップデートとしてカタパルトを実装する予定です。
現在も、NEMの決済スピードは比較的優れたものであると言えますが、カタパルトが実装された場合、その処理速度は3,000件/秒となります。
ビットコインやイーサリアムが1秒で十数件、国際送金の特化しており、処理速度が自慢のXRPですら、1,500件ですので、実装された場合その実用性も大きく上がると言えるでしょう。
またZaifを運営し、NEMの発展に力を入れているテックビューロ社はICOのプラットフォームとしてCOMSAを開発しています。
このCOMSAのプラットフォーム上では、イーサリアム、もしくはNEMを用いて資金調達が行われます。
現在ICO割れの案件も多く、ICO自体が下火になっていますが、今後詐欺やそれ同然のICOが駆逐されれば、その需要も増えていくことが期待できます。
結果としてCOMSAを用いたICOが盛んにおこなわれ、NEMが流通していけば、NEMの価値はさらに上がっていくと予測できます。
今後、単に投機対象としてでなく、その送金スピードやセキュリティ開発の柔軟性などが認知されていけば、広く普及される可能性も十分あります。
もちろん、今後の正確なことなどは誰にもわかりませんが、依然として将来的に1,000円を超えるという強気な価格予測も多いです。
今後のコミュニティの発展や、技術的な進歩、そして、価格の上昇が楽しみな通貨です。
ホルダーからすると、辛い値動きをしている現状ですが、将来性を考えると、安価な現在の間に買っておくことも視野に入れておいてよいのではないでしょうか?