用語解説

仮想通貨(ビットコイン)のオプション取引はリスクヘッジにも最適

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オプション取引とは?

オプション取引の概要

オプション取引とは、将来の決められた満期日にあらかじめ決められた価格で買う(売る)「権利」を売買する取引です。

買う権利を「コールオプション」、売る権利のことを「プットオプション」と言います。

これらのオプションをそれぞれ買う・売ることができるため、合計で4種類の取引をすることができます

よく似た取引として先物取引がありますが、先物取引は実際に売買することを契約したもので、満期日に自動的に売買が成立しますが、オプション取引の場合はその権利を放棄することも可能なため、リスクヘッジのために使われることが多いです。

 

オプション取引はこれから流行る?

ビットコイン以外の金融商品でオプション取引はメジャーですが、ビットコインにおいてオプション取引はまだまだマイナーではあります。

シカゴオプション取引所(CBOE)では見送られましたが、2019年4月にBitMEXもオプション取引のプラットフォームを2020年秋までに追加する方針を示しており、価格変動の激しいビットコインの取引に対してオプション取引が加わり一定のヘッジをした上でビットコインを取引できるようになる流れは来そうです。

本記事ではそんなオプション取引の魅力や仕組み、やり方などをわかりやすく説明していこうと思います。

 

ビットコインと通常のオプション取引の違い

ビットコイン以外の金融商品とビットコインのオプション取引はシステムに特に違いはありませんので、為替や株価指数でオプション取引を経験したことがある人は馴染みやすいかもしれません。

システム上の違いはないのですが、ビットコイン特有のトレード環境の違いは存在するので後述する「ビットコインのオプション取引の注意点」でその点については説明させていただきます。

 

価格変動のリスクヘッジが可能

リスクヘッジの基本、プロテクティブプット

オプション取引の一番の魅力としては価格変動によるリスクヘッジがあります。

例えば、現在80万円のビットコインをホールドしており、長期的には価格が上がると予想しているものの、値下がるリスクをヘッジしたいとします。

この時80万円で売るプットオプションを買っておき、80万円よりも安くなったら売る権利を行使します。

これによりビットコインが値上がりした場合には権利を放棄すれば、その時の時価でビットコインを売ることができ、一方値下がりした場合も80万円で売る権利を保有しているので80万円で売り抜けることができます。

これがオプション取引による価格変動のリスクヘッジと呼ばれるものです。

このように現物買いとプットオプションの買いを組み合わせる取引の仕方をプロテクティブプットと呼び、利益を出したい一方で資産は守りたい時に使われるメジャーな取引方法になります。

取引予定のビットコインに対してもリスクヘッジが可能

またオプション取引は現在保有してない、将来的にビットコインを取引することを考えている時にも使うことができます。

現在80万円のビットコインに対して、同様に80万円でコールオプションに買いを入れておけば80万円で買う権利を持つことができる一方で、80万円より値下がりすれば権利を放棄することも出来ます。

したがって値上がりすれば権利を行使して80万円で買って即利確のようなことも可能です。

 

リスクヘッジの応用、ロングストラドル

これを応用したものがロングストラドルと呼ばれる取引の仕方です。

ロングストラドルとは80万円でコールオプションとプットオプションを同時に保有する戦略のことです。

オプションを両方保有した状態から値上がりすればプットオプションを放棄してコールオプションを行使します。

逆に値下がればその逆をすることで、コストはコールオプションとプットオプションの取得時のコストのみで、価格変動がどちらの方向でも大きく動けば利益を出すことができます。

相場が安定しているとコールオプション・プットオプションのプレミアムの分だけ損してしまうのですが、価格変動が大きいほど利益が出るトレード手法なので仮想通貨市場とは相性が良さそうです。

それ以外にもトレンドの存在していないレンジ相場では逆にコールオプションやプットオプションを売ることでプレミアム分利益を出すことも可能です。これによりトレンドが出ている時もトレンドが出ていない時もオプション取引を用いた戦略を立てることも出来ます。

 

ビットコインのオプション取引のやり方

最近ではオプション取引をすることのできる取引所が増えてきましたが、まだまだ少ない状態です。

オプション取引はderbitやJEXなどの取引所ですることができます。

BitMEXが来るまではメジャー取引所でオプション取引ができるところはなさそうなので、登録していない人は登録が必要です。

Derbitの場合

例としてderbitの場合で説明します。

参考:Deribit(デリビット)取引所の口コミや評判|登録・口座開設方法を解説

(1)オプションの満期日を選びます

 

(2)コールオプション・プットオプションと行使価格を選びます

 

(3)取引量を選ぶ

 

 

(4)①プレミアム価格、②インプライドボラティリティを確認して購入する

①プレミアム価格・・・権利の購入コストを指します。

②インプライドボラティリティ・・・将来の変動率を予測したもので、ブラックショールズモデルにより、原資産価格・金利・権利行使までの残存期間・原資産のボラティリティから算出されます。これが高いほど、変動が大きいと考えているトレーダーが多いことを表し、逆の場合は変動が小さいと考えているトレーダーが多いことを表します。

インプライドボラティリティによりプレミアム価格が変動するので慣れてきたら片方だけ見るだけでも良いかもしれません。

derbit以外の取引所も多少操作が違いますが、

①満期日を決める

②取引する量を決める

③IV(インプライドボラティリティ)を確認する

④プレミアム価格を確認する

上記の①~④を押さえておけば問題ないです。

他にオプションの種類としてバイナリーオプションがある場合は追加で、どの種類のオプション取引をするのか選択の必要があります。

 

ビットコインのオプション取引の注意点

ビットコインのオプション取引とその他の金融商品のオプション取引とシステム上、大きな違いはないのですが、取引する上で全く同じなわけではありません。

特記すべきは取引板の薄さです。

取引板の薄さのおかげで価格変動が大きく、オプション取引をするメリットは出ますが、最終的に現物を取引する必要があるため、板が薄いと現物取引時に価格を維持したまま売買するのが難しくなります。

そのため金額が大きくなるにつれて、1回のトレードでどの程度ビットコインを売買することができるかはあらかじめ考えておく必要があります。

 

まとめ

オプション取引を利用することで損失を一定額に抑えたまま、思惑通りビットコインが値動きすれば大きな利益を得る方法、値動きが大きい時に両賭けして利益を得る方法、値動きが小さい時にオプションを売ることで利益を得る方法等、幅広い戦略を組むことができるのがオプション取引の魅力となります。

これは現物・先物取引と違い、オプション取引が金融商品そのものを売買するのではなく、特定の価格で売買する権利を売買しているため、自分の都合に合わない場合には権利を放棄することができる点にあります。

トレード戦略自体は少し複雑なものになりますが、相場の地合いに合わせて柔軟にリスクヘッジをしながら戦略をとることができる点がオプション取引の優れている点となります。

これから長期的にはオプション取引を採用する取引所は増えていくと予想されるので、今のうちに仕組みを理解しておくと優位に立てるかもしれません。

 

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