仮想通貨をイメージした時に、一番最初に頭に浮かぶのはやはりビットコイン!という方は非常に多いでしょう。2018年8月現在、この世界最初の仮想通貨は、全仮想通貨の中でもっとも時価総額の高い、価値のあるコインでもあります。
では、ビットコインは全仮想通貨の中で最も優れた通貨なのかというと、そんなことはありません。むしろ、後から誕生したアルトコインの方が、ビットコインの欠点を補った優れた機能を持っている事も多々あり、時価総額の高いビットコインの方が優秀というわけでは決して無いのです。
モネロは、そんなビットコインには無い「匿名性」という強みがある仮想通貨です。流通量も非常に高く、今後の値上がりが期待されているアルトコインでもあります。
今回は、仮想通貨のモネロ(Monero)について紹介します。
目次
モネロ(Monero)とは?
通貨単位 | XLM |
公開日 | 2014年7月31日 |
コンセンサスメカニズム | PoW(Proof Of Work) |
発行上限 | 1840万枚 |
公式サイト | モネロ公式サイト |
モネロとは、アルトコインの一つです。通貨単位はXMR。モネロとはエスペラント語で、コインや硬貨を意味する単語です。
2014年4月に公開された仮想通貨で、発行枚数の上限は18,400,000XMRです。アルゴリズムはPoWです。
2018年8月における時価総額は約1900億円以上。時価総額ランキングは堂々の11位です。
モネロは匿名系暗号通貨の一つで、国内ではコインチェックが同様に取り扱っていたダッシュやジーキャッシュと並び、匿名系暗号通貨3兄弟といわれることもありました。
※以前コインチェックで取り扱われていたモネロですが、同販売所のハッキング事件により、現在では国内で取り扱っている企業はありません。
モネロ(Monero)の特徴・仕組み
仮想通貨のモネロは、匿名性に特化したアルトコインとして有名です。
匿名系暗号通貨とは、個人情報を漏らすことなく、匿名で取引ができる暗号通貨の総称です。代表的な仮想通貨のビットコインは、透明性が高い取引ができるという強みがある一方で、匿名性が弱く、プライバシーが保護されないという課題を抱えています。
しかし、モネロの匿名性を活かすことで、利用者のプライバシーを保護することができます。
モネロでは、この匿名性を実現させるために、ワンタイムリング署名システムを採用しています。
ワンタイムリング署名システムを使用すると、誰がこの仮想通貨を送金したのかをわからなくすることができます。
というのも、ワンタイムリング署名システムでは、複数名がワンタイムアドレスを発行、そして複数名の秘密鍵を合わせて証明をするという仕組みから成り立っているからです。
わかりやすく言うと、モネロを送金する場合、常に複数名のグループが存在しており、その中の誰かが本物の送金者であるものの、それを知る手がかりが無いため、実際に誰が本物かがわからなくなるということです。
このグループの中の誰かが本物の送金者であることはわかっているので、取引に瑕疵がないことは証明できます。しかし、誰が送金者であるかは特定できないため、結果として送金者のプライバシーを保護することができます。
モネロでは、CryptoNightと呼ばれるアルゴリズムを採用しているのですが、このCryptoNightがワンタイムリング署名システムを実装しています。
このワンタイムリング署名システムを活用した匿名性の高さこそ、モネロの最大の特徴となります。
モネロには他にも、マイニングがしやすい、高速取引ができるなどの特徴があります。
モネロのブロック生成間隔はたったの2分であり、ビットコインが10分であることを考慮すると、BTCよりも格段に取引処理のスピードが速いです。モネロならばビットコインよりも早く送金できます。
それに加え、モネロはまだまだマイニングがしやすい仮想通貨です。
ビットコインのマイニングというと、既に競争が過熱化しており、個人ではとても発掘できない状況になってしまいました。しかし、モネロならば、まだまだ個人のパソコンでも発掘ができるため、直接購入せずとも、マイニングという方法で入手することが可能です。
モネロは、GPUのパソコンがあれば、個人でもマイニングできるでしょう。
モネロ(Monero)のメリット
匿名性の高さ
モネロのメリットというと、やはりその匿名性の高さです。
リング署名の技術のおかげで、モネロならばこちらの情報が第三者に漏洩することなく、プライバシーを守った上で送金することができます。
仮想通貨はまだ法定通貨ほど信頼されていませんが、それでも決済手段として用いることができる、価値のある代物です。
もしも送金者の情報が第三者に漏洩すると、その情報を悪用される恐れがあります。場合によっては、不正アクセスなどの被害を受け、仮想通貨を盗まれてしまう心配があります。しかし、モネロのような、匿名性の強い仮想通貨ならば、安心して使用できます。
取引スピード
モネロのメリットというと、他にも取引スピードの速さなどがあります。
モネロの承認スピードは約1分と非常に早く、ビットコインよりも早く取引を処理できます。
ビットコインの人気が高まっている昨今、ネットワークが混雑しているのか、送金が詰まることが多いです。その点、モネロならばビットコインよりも早く送金できるだけに、今すぐ現金を送金したいという方にほど需要があります。
ちなみに、モネロにはブロックサイズの制限がないため、取引の処理が非常にはやく、送金が詰まることありません。
高速での取引を求められる際に適しています。
モネロ(Monero)のデメリット
モネロの「匿名性の高さ」という強みのおかげで、利用者はプライバシーを守ることができます。
しかし、匿名性が強いということは、同時に犯罪に使用される可能性が高いということも意味しており、これがモネロの利用を妨げる要因として働いています。
かつてシルクロードと呼ばれる闇サイトがありました。この闇サイトでは、麻薬などの違法性の高いモノが取引されていたのですが、その決済手段としてビットコインなどの仮想通貨が用いられていました。
現在はシルクロードの運営者は逮捕されており、闇サイトも閉鎖されています。もっとも、新たにシルクロード2が設立されるなど、闇サイトは今もどこかで運営されています。
闇サイトでは、非合法なモノが売買されており、そこにモネロのような匿名性の強い仮想通貨を使用されると、捜査機関が足取りを掴めず、犯罪者を捕まえられなくなってしまいます。
実際、モネロは闇サイトからの人気がとても高く、モネロを取り扱っていると宣言するサイトも数多くあります。
ひいては、マネーロンダリングのような犯罪行為にも使われやすく、世界中よりモネロなどの匿名性暗号通貨の使用が危惧されています。
すでに日本では厳しく規制されているモネロなどの匿名通貨ですが、将来的には世界的に規制されるかもしれません。
モネロ(Monero)が買える取引所は?
国内で、モネロを買える取引所はありません。以前まではコインチェックで売買できたのですが、2018年5月よりモネロなどの匿名通貨の取り扱いを廃止しました。
現在、モネロを取り扱っている取引所というと、主に海外の取引所だけとなります。
海外でモネロを取り扱っている取引所というと、Bitfinex、Bithumb、Binance、Bittrex、HitBTC、Poloniex、OKEx、Kraken、Upbit、などです。
コインチェックが取り扱いを廃止したことを見る限り、金融庁はモネロなどの匿名通貨を危惧しているのかもしれません。政府から睨まれている仮想通貨となると、今後上場する可能性は低く、日本では取り扱われることはないかもしれません。
海外取引所へ仮想通貨を送金しよう
モネロを購入するには、国内取引所から海外取引所へ、仮想通貨を送金する必要があります。
モネロ(Monero)の購入手順は下記の通りです。
モネロ(Monero)の買い方
- GMOやビットバンクなどの国内取引所で口座開設
- 1で口座開設した取引所でビットコイン(BTC)かイーサリアム(ETH)を購入
- 海外取引所(バイナンスなど)へ2で買ったBTCかETHを送金
- 3の海外取引所でモネロ(Monero)を購入
モネロ(Monero)を買う際のおすすめの取引所
手数料無料のGMOでビットコインを購入
GMOはビットコインの送金手数料が無料です。GMOクリック証券が運営しており、セキュリティが万全です。更にビットコインの送金手数料が無料となっているので、海外へ送金する取引所として非常にオススメの取引所です。
バイナンスへ登録
モネロ(Monero)を購入できる海外の取引所の中で、最もオススメはバイナンスです。世界で最も評価されている取引所の一つで、取引高は世界一位となっています。
セキュリティやトラブルの際のサポートにも定評があり、ユーザーからの評判も良いです。
取引手数料は0.1%となっており、モネロ(Monero)だけでなく、他の仮想通貨にも興味がある方は、必ず登録しておくべき取引所です。
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モネロ(Monero)の今後・将来性
モネロのワンタイムリング署名システムはとても画期的な仕組みです。この仕組みを採用することで、モネロは匿名性を獲得することに成功しています。
この匿名性という機能はビットコインにはありません。つまり、モネロとはビットコインにはない強みがある仮想通貨ということです。
この匿名性があるという優位性があるだけに、モネロは非常に人気が高く、時価総額も高額です。2018年8月におけるモネロの価格は1万円を超えており、なかなか高い水準です。
ただし、モネロが今後、人気を博すためには、政府にモネロの使用を受け入れてもらう必要があります。
モネロは匿名性が強い仮想通貨なだけあって、犯罪に利用されやすく、政府から規制対象にされやすい仮想通貨でもあります。
仮に政府から本格的に規制されるようなことがあれば、将来の値上がりの可能性は潰えてしまうでしょう。
モネロが今後、価値を高めるためには、政府に規制されない法整備が必要となります。今後、将来にわたってモネロが規制されることはないと確約できない限り、モネロが普及する可能性は低いかもしれません。
反対に、モネロを利用できる法律が整備されれば、広く使われる可能性もぐっと上がってくるでしょう。