2018年9月にリニューアルオープンしたフィスコ取引所。
これまでそれほど有名な取引所ではありませんでしたが、強固なセキュリティという強みを実装して新しく生まれ変わりました。
今後は仮想通貨の自動売買ツールのリリースを予定しているという公式発表もあり、今後に非常に期待できる取引所です。
本稿ではそんなフィスコ取引所のリニューアルによって進化した部分、メリット・デメリットについて解説しています。
将来的に大化けする可能性もある取引所なので、今のうちに概要を掴んでおきましょう!
運営会社 | 株式会社フィスコ仮想通貨取引所 |
設立 | 2016年4月12日 |
住所 | 東京都港区南青山五丁目4番30号 |
所在地 | 大阪府岸和田市荒木町二丁目18番15号 |
資本金 | 3億8,706万円(平成29年10月31日時点) |
フィスコとは2016年4月に設立された株式会社フィスコ仮想通貨取引所により運営されている仮想通貨取引所です。
親会社である株式会社フィスコはJASDAQに上場しています。
フィスコは仮想通貨取引所Zaifの親会社テックビューロ株式会社と提携しており、以前はテックビューロのシステムを利用して開発された取引所を提供していました。(ホワイトラベル)
しかしフィスコは2018年9月よりZaifのホワイトラベルから分離、独立してリニューアルされました。
リニューアル後は株式会社カイカの100%子会社である株式会社CCCTから提供を受けて取引所システムが運営されています。
フィスコはこれまで他の取引所と比較すると取り立てて目立つメリットが少ない印象でしたが、今回のリニューアルを経て主にセキュリティ面が強くなりました。
Zaifから独立したことによりシステムの自由度が高くなったため今後も多くのサービスをリリースしていく旨を発表しており、非常に期待できる取引所です。
リニューアルにより機能が一新
マネーロンダリング対策、テロ資金供与対策を実施
フィスコではマネーロンダリングやテロ資金供与対策として、疑わしい取引などをモニタリングするシステムが導入されました。
昨今では仮想通貨は闇市場において多く出回っており、マネーロンダリングに利用される可能性がある点で問題になっています。
事実、2018年6月頃には仮想通貨取引所6社に対してマネーロンダリングが対策が不十分であることが理由で金融庁より業務改善命令が出されています。
フィスコではしっかりマネーロンダリング対策を実施しているため業務改善命令や業務停止命令によって取引所が急に使えなくなるリスクは低いと考えて良いでしょう。
目に見えてわかりやすい部分や、派手な機能ではなく、目立たなくても大事な犯罪資金利用への対策をしっかり固める方針には好感が持てます。
多くのセキュリティテストから担保された高いセキュリティ
フィスコでは様々な観点からセキュリティテストを実際に実施しており、高いセキュリティが担保されています。
外部テスト専門業者との共同テストやホワイトボックステスト、ブラックボックステスト、ペネトレーションテスト(侵入テスト)といったテストを実施済みである上、今後もサイバーセキュリティ専門企業により定期的なテストを実施する予定であることを発表しています。
※1:ホワイトボックステスト…プログラムの内部構造を理解した上で、処理が想定通り動作するかどうか、セキュリティ上の脆弱性がないかどうかを確認することです。
※2:ブラックボックステスト…プログラムの内部構造にこだわらず、外部からの入力によって、システム機能が想定通り動作するかどうか、セキュリティ上の脆弱性がないかどうかを確認することです。
※3:ペネトレーションテスト…システムに潜む脆弱性について、セキュリティ専門の技術スタッフが攻撃者の視点でセキュリティ上の脆弱性を洗い出すことです。
他の多くの取引所でも同様にセキュリティテストを実施しているかとは思いますが、オープンにセキュリティテストの内容を公開している取引所はそう多くありません。
実際のテスト内容まで公開しているフィスコは透明性が高く、安心して利用することができます。
取引画面のデザインも一新
以前のフィスコの取引画面はZaifのものに酷似していましたが今回のリニューアルにより一新、黒を基調としたスタイリッシュなデザインになりました。
取引画面の操作感は変わらず使いやすいままです。
フィスコに今後追加される機能は?
フィスコは将来的にはFCCE独自のサービスや機能を拡充させてユーザー数や取引量の増加を図る旨を発表しています。
直近では以下の機能が拡充される予定です。
- 取扱仮想通貨のラインナップ充実
- フィッシング詐欺対策を考慮したスマホアプリの提供
- あらかじめ定めた条件に沿ってバイバできる自動取引ツールの実装
特に自動取引ツールはまだ他の大手仮想通貨取引所では実装されているところはほとんどなく、フィスコが先駆けて実装することによりユーザー数が一気に増加することが見込まれます。
参考:
http://www.fisco.co.jp/uploads/20180831_fisco_pr.pdf
フィスコ(FISCO)の評判
フィスコのメリット
堅牢なセキュリティ
フィスコでは以下のようなセキュリティ対策が取られています。
- 2段階認証
- SSL認証
- アカウントロック機能
- コールドウォレット対応
- 顧客資産と事業資産の分別管理
-
マルチシグ対応
これらに加えて今回のリニューアルでマネーロンダリング対策、テロ資金供給対策、各種セキュリティテストの実施をしています。
金融庁からも仮想通貨交換業者としての正式認可されているので安心して取引ができますね。
今後仮想通貨の普及に伴ってハッキング被害も増えていくと考えられ、ユーザー側からもセキュリティの強さに対するニーズは高まっているのが事実。
そんな中、堅牢なセキュリティを売りにするフィスコに今後人気が出てくる可能性は十分にあります。
独自トークンの購入が可能
フィスコではFSCC(フィスココイン)、CICC(カイカコイン)、NCXC(ネクスコイン)と3種類の独自トークンを購入することができます。
独自トークンと言われる仮想通貨は独自のブロックチェーンを持っておらず、ビットコインのブロックチェーンを利用したカウンターパーティ(XCP)上で発行されています。
これらのトークンは何かの機能がある仮想通貨ではなく「株」に近い役割持っており、企業価値に比例して価格が上昇します。
上記3種類の独自トークンはフィスコ取引所とZaifでしか購入することができません。
フィスコやカイカといった会社を応援するためにトークンを購入したい、値上がりを予想しているという方はフィスコに登録して購入してみてはいかがでしょうか?
販売所と取引所両方に対応している
仮想通貨取引所には「販売所形式」と「取引所形式」の2種類が存在します。
「販売所形式」はユーザーと仮想通貨交換業者の間の仮想通貨取引になるため、手数料が高い反面、いつでも確実に仮想通貨の購入、売却を行うことが可能です。
対して「取引所形式」ではユーザー同士の取引となり、手数料が安い代わりに流動性の低い市場では思うように取引ができず、売りたい仮想通貨が買えない、買いたい仮想通貨が買えないということもありえます。
どちらにもメリット、デメリットがあるため一概にどちらが良いとは言えませんがフィスコではどちらの形式にも対応しています。
フィスコでは取引の目的、状況に合わせて柔軟に取引方法を選択することが可能です。
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フィスコ(FISCO)のデメリット
売買手数料がかかる
フィスコでは今回のリニューアルと同時に売買手数料が有料化し、全通貨ペア共通で売買価格の0.1%(一部通貨ペアは0.3%)が引かれることとなりました。
値上げされた手数料による収益はセキュリティテストの実施に使用されているので、ユーザーとしてはセキュリティの高さを取るか手数料の高さを取るかのトレードオフとなります。
中長期のトレードであればさほど影響はありませんが、短期トレードを頻繁に行うユーザーには向いていない取引所となっています。
レバレッジ取引に対応していない
フィスコでは多くの仮想通貨取引業者に実装されているレバレッジ取引に対応していません。
レバレッジ取引ができないので短期トレードにはあまり向いておらず、長期間保有を目的とした現物取引が主な利用用途となるでしょう。
しかしフィスコでは仮想通貨自動売買ツールの提供を直近の計画として発表しており、同時にレバレッジ取引にも対応する可能性も高いと考えられます。
取扱銘柄が少ない
フィスコでは2018年9月現在、以下の銘柄を取り扱っています。
主要通貨
- ビットコイン(BTC)
- モナコイン(MONA)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
トークン
- フィスココイン(FSCC)
- カイカコイン(CICC)
- ネクスコイン(NCXC)
取扱銘柄は全6種、うち主要通貨は3種と取引の幅が非常に狭いです。
イーサリアムにすら対応していないので、将来色々なコインを買ってみたいという方にはあまり向かないかもしれません。
今後取扱通貨を増やしていくという公式発表もあるので今後に期待です。
フィスコ(FISCO)の口コミ
フィスコ仮想通貨取引所再開したっぽ
見た目的にはほぼ変わってないような感じもするけどはてさてhttps://t.co/7jUrZA69iZ pic.twitter.com/unCg6nLUto— れしお🐣三下の旧生姜 (@ratio_55) 2018年9月12日
フィスコ仮想通貨取引所
遂に取引手数料の変更か……
さよならFISCO(^_^)/~~ pic.twitter.com/PtJfcEy5W9— EXニート( ੭˙꒳ ˙)੭JPY (@MBNeet25) 2018年8月31日
今回のリニューアルでは内部セキュリティの部分が強化されたという点もあり、ユーザー目線では「ほとんど変化がない」という意見が多かったです。
また格安だった取引手数料の有料化は全体的に不評な印象です。
現時点ではセキュリティ以外に目新しい部分はないので今後フィスコならではのサービスが打ち出されていくことに期待しましょう。
フィスコの使い方はこちら!
こんな人におすすめ!
フィスコには話題となるような特徴的な機能こそありませんが、見えない部分でのセキュリティには非常に力を入れている点で信頼できる取引所と言えます。
フィスコは以下のような方に向いている取引所です。
こんな方におすすめ
- 多少手数料を支払ってでもリスクを極限まで下げて取引をしたい方
- FSCC、CICC、NCXCトークンを購入したい方
- できる限りシンプルな画面で簡単に仮想通貨を購入したい方
現時点ではセキュリティ以外のメリットは少なく、取引所としてはまだまだ発展途上なのは否めないので初めての仮想通貨取引にはおすすめできません。
今後リリースしていくと発表されているサービスは非常に魅力的なので、今後急成長していく可能性もあり目が離せません。
まとめ
本記事では2018年9月にリニューアルしたフィスコ取引所の特徴、メリット・デメリットについてまとめました。
フィスコは今までZaifと同じシステムを利用していたため開発面の制約がありましたが独立したことにより今後はどんどん独自のサービスをリリースしていくと考えられます。
リリースされるサービス次第ではフィスコへの新規登録が殺到する可能性もあるので気になる方は事前に登録してみてはいかがでしょうか?