ここでは、イーサリアムクラシックの仕組みや将来性、特徴を解説していきます。
イーサリアムクラシックはイーサリアムと名前が酷使していますが、どのような特徴を持った通貨なのかご存知ですか?
国内や国外の仮想通貨取引所に上場している通貨なので、仮想通貨に興味がある方はは特徴を覚えておくとよいでしょう。
目次
イーサリアムクラシック(ETC) とは?
貨名 | イーサリアム・クラシック |
ティッカーシンボル | ETC |
発行年月日 | 2015年7月29日 |
発行上限 | 2億1000万~2億3000万枚 |
アルゴリズム | Proof of Work |
公式サイト | 公式サイト |
公式ツイッター | ツイッター |
ホワイトペーパー | ホワイトペーパー |
イーサリアムクラシック(Ethreum Classic)は、ETCと略される仮想通貨です。2019年1月地点のチャート(時価総額)は約460円で、時価総額ランキングでは第18位を獲得しています。
約2,000種類以上ある仮想通貨の中で第18位という人気を集めている要因は、イーサリアムのハードフォークというアップデートによって誕生した通貨だからでしょう。イーサリアムと基本的な性能は同じで、アップデートした通貨として誕生しました。セキュリティの高さが評価を獲得しています。
注目を集めている通貨ですが、国内国外の両方の仮想通貨取引所に上場しています。国内の仮想通貨取引所であれば、ConiCheck(コインチェック)・BitFlyer(ビットフライヤー)・DMMBitcoin(DMMビットコイン)で取引可能です。
国外の仮想通貨取引所であれば、Binance(バイナンス)・Kraken(クラーケン)・BIRFINEX(ビットフィネックス)で取引可能。とくに、Krakenは日本語にも対応している取引所なので利用しやすいでしょう。
イーサリアムクラシック(ETC)の特徴・仕組み
イーサリアムとイーサリアムクラシックは、通貨の名前が似ている通り、基本的性能は同じです。
イーサリアムクラシックが誕生した経緯を説明します。2016年にイーサリアムのスマートコントラクトのシステムは高い評価を獲得していました。仮想通貨で有名なビットコインにもない高い性能を兼ね備えていたのです。
しかし、注目を浴びる中でサイバー攻撃の標的にされてしまいました。プラットフォーム上で展開されていたプロジェクト「The DAO」が狙われてしまい、約65億円にもなるお金が盗まれてしまったのです。
当時は大きなニュースにもなりました。この事件は「The DAO事件」と呼ばれています。
イーサリアムは悩んだ挙句、ハードフォークと呼ばれるアップデートで処置することを決意したのです。この結果、誕生したのがイーサリアムクラシックです。現在は別々の開発・研究が行われています。
イーサリアムとの違い
イーサリアムから誕生した通貨ですが、異なる点が2つあります。
非中央集権の仮想通貨である
イーサリアムは運営人がプロジェクトの方針を決定していく中央集権化が採用されています。
その一方で、イーサリアムクラシックは運営人に方針決定を委ねることはせずに、全員で役割を担う方法や基盤となっているシステム自体がその役割を担う非中央集権の通貨です。
非中央集権は運営サイドに方針の決定権はないので、フェアであることが最大の魅力となっています。
開発者が異なる
The DAO事件によって、通貨が誕生したことを説明しました。実は開発に携わっている人はThe DAO事件のときにブロックチェーンを利用していたユーザーで、開発チームは「ETCDE」と呼ばれています。
イーサリアムを開発したのは、ヴィタリック・ブテリンをプロジェクトリーダーに率いるチーム。世界的に有名なメンバーが携わっているのです。
そのような有力な開発チームと比較してしまうと、開発力は低め。そのため、投資資金や寄付金不足に陥り、2018年12月に開発者チーム「ETCDEV」が解散しました。
イーサリアムクラシック(ETC)メリット
イーサリアムと同じ性能を持っていますが、イーサリアムクラシックだけのメリットを見ていきましょう。
サイドチェーンが利用可能
イーサリアムクラシックは、他の通貨のブロックチェーンと結合できるサイドチェーンの開発を行いました。このサイドチェーンの取引に関する手数料は無料です。
スマートコントラクトを採用した通貨なので、他の通貨のブロックチェーンと結合することによって、送金スピードを早めたり、手数料を下げたりすることが可能です。
SDK(Software Development Kit)をリリース
2018年7月度にSDK(Software Development Kit)のリリースが発表されました。これは、システム開発用のツールのことをいいます。
SDKの登場によって、エンジニア達がイーサリアムクラシックを採用したアプリケーション開発が行えるようになったのです。
このように、システム開発者向けのツールが配布されることによって、開発者が増えて利用が拡大していくでしょう。
マイニングによって稼げる
イーサリアムクラシックのマイニング方式はProof of Workです。この方式は、コンピュータの計算や契約数、仕事の量に応じてマイニング(報酬)がもらえるというものです。誰でもマイニング(報酬)が得られるチャンスは平等にあります。
通貨が誕生したのは2016年と歴史が短い通貨なので、他の通貨と比較をするとマイニングのハードルが低いことが大きな特徴です。
そのため、たくさんの人がマイニングをした結果2017年12月に報酬額が半額となる半減期を迎えました。
イーサリアムクラシック(ETC)のデメリット
イーサリアムクラッシックのデメリットについて見ていきましょう。
セキュリティ性能が万全とは言えない
セキュリティ性能が高いと解説してきました。しかし、2019年1月7日にアメリカにある取引所で、イーサリアムクラシックのトークンの二重使用が発覚。取引所は取引を緊急停止しました。
二重使用されていたトークンは捜査の結果12件(約1.1億円)と判明。悪意のあるグループまたは個人により、ネットワーク全体の採掘速度の 51%を支配して、不正取引を行うことを「51%攻撃」と言います。
高いセキュリティ性能を持った通貨なので、これまで51%攻撃を受けることはありませんでした。
どのようにハッキングしたかは解明されていませんが、大きなニュースとなっています。セキュリティ性能が高い通貨と評判を集めていましたが、まだまだ課題が多い不透明な通貨であることが伺えます。
イーサリアムクラシック(ETC)の将来性は?
イーサリアムクラシックは、高いセキュリティ性能を備えています。そのような特徴を持っていることから、IOTの分野での活躍も期待されている通貨です。
2018年7月には、SDK(software Development kit)をリリースして、システムエンジニア向けにツールを配布しました。このツールが登場したことによって、IOT分野のサービスで取り扱われたり、アプリケーション内で取り扱われたりするでしょう。
さまざまな分野で取り扱われることによって、将来性は高まるでしょう。
まとめ
今回は、イーサリアムクラシックの特徴や将来性を解説しました。イーサリアムのハードフォーク(アップロード)によって、誕生したイーサリアムクラシックは高い性能を持っています。
2018年7月度にはエンジニア向けの開発ツールSDK(software Development kit)がリリースされたことによって、さまざまな分野での開発が進んでいくことでしょう。
さまざまな分野で通貨が採用されることによって、チャート(時価総額)は高騰するといっても過言ではありません。
しかし、残念ながら2019年1月5日に51%攻撃というハッキングがされて、トークンの二重使用が発覚しました。高いセキュリティが評価されていた通貨であるが故に、この事件は大きな波乱を巻き起こすでしょう。
今後の通貨の採用やチャート相場の動きに目が離せませんね。定期的にチェックをしてみましょう。