ナカモトサトシ

コラム

Bitcoinの生みの親、ナカモトサトシとは?

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Bitcoinが広がり始めた2014年頃から、Bitcoinの考案者として知られる「ナカモトサトシ」の名前は世界中で瞬く間に有名になりました。

今ではWEB上のニュースなどでも頻繁に目にするようになっています。しかしながら、Bitcoinが作られてから10年が経とうとしている現在でも、未だに彼の正体は謎に包まれています。

この記事では、Bitcoinの誕生から現在に至るまでの出来事を通して、「ナカモトサトシ」という人物像の理解を少しでも深められるよう記述しています。

加えて、「ナカモトサトシ」の思想背景を知ることで、Bitcoinというシステム自体についてもより知識を深めることができるかもしれません。

ナカモトサトシとは?

ナカモトサトシとは、ビットコインとブロックチェーンを提唱した、仮想通貨の生みの親のことを指します。

ナカモトサトシという人物を巡って様々な憶測が飛び交っていますが、その正体は全くの謎に包まれています。

2008年11月1日にサトシは、”Satoshi Nakamoto”という仮名のアカウントがインターネット上にいくつかの暗号理論に関するレターと論文を投稿し始めました。

これらはやがて”Bitcoin: A Peer to Peer Electronic Cash System”というタイトルでまとめ上げられ、ビットコインの基本的な設計書として扱われるようになっていったのです。

 

ブロックチェーンとビットコインを提唱

ナカモトサトシが初めてBitcoinとブロックチェーンに関する投稿を行ったのは、metzdowd.comというポータルサイト内に設置されていた暗号理論に関するメーリングリストでした。

このメーリングリストの中には、当時「サイファーパンク」と呼ばれる活動家が多く存在していました。

彼らは、暗号技術を用いてインターネット上のプライバシーを政府から守り社会や政治を変えることを目的としており、自らの活動を次のように定義しています。

「-プライバシーは電子時代の開かれた社会に不可欠である。

-政府・企業・その他大きな顔面が見えないような組織がプライバシーを与えてくれるとは期待できない。

-プライバシーを確保しようとするなら、我々は自信のプライバシーを擁護しなければならない。

-サイファーパンクはコードを書く。我々は自身のプライバシーを擁護するためには誰かがソフトウェアを書かなければならないと確信している。」−サイファーパンク宣言

サイファーパンクのメンバーの中には、スパムメールの対策としてハッシュ関数を用いて送信元を検証する仕組み「Hashcash」を考案した英国の暗号技術者Adam Backや、「Proof of Workによる新規通貨発行の仕組みや分散型台帳、暗号化ハッシュ」を取り入れたデジタルマネー「B-money」を1998年に発表したWei Daiなど、高い技術力を持ち、Bitcoinの発想の源を考案した人物が情報交換を行っていました。

彼らサイファーパンクの自由主義的な思想に、ナカモトサトシは強く影響を受けていたと思われます。

その中でも、BitcoinにはB-moneyの設計思想の多くを取り入れ、分散型台帳とProof of Work、暗号化ハッシュを組み合わせることによって国家や銀行に管理されない通貨システムの実現を目指して開発されています。

一例として、2009年3月に作成されたビットコインの最初のブロック(取引記録の保存領域)には、取引記録の他に、特別にナカモトサトシが記述したメッセージが含まれています。

その内容は、ロンドンタイムズ誌の銀行救済措置の記事の見出し「The Times 03/Jan/2009 Chancellor on brink of second bailout for bank」の引用でした。

この記事の背景には、リーマンショックを引き起こした原因である銀行に対し、政府は罰金や訴訟をするのでなく資金を入れることで救済し、多くの一般人が家や職を失った一方で銀行ではボーナスが出るといった状況がありました。

ナカモトサトシによるこの記事の引用は、銀行システムの限界や理不尽さを表現したものでした。

さらに、ナカモトサトシは、

インターネット上で特定の企業や政府に対してプライバシー情報を管理されずに済むようなネットワークを構築しようとしてもすぐに政府に停止させれてしまいますが、特定の管理者となるパソコンが存在しないようなP2Pネットワークの場合は政府に停止させられずに済んでいる。

としてブロックチェーンの技術を提唱しました。

 

サトシの正体

こうした自由主義的な思想をブロックチェーンとして実用化させたナカモトサトシは、初期の頃こそBitcoin開発メンバーと共同で作業をしていましたが、2010年にはbitcoin.orgのドメインを含むほとんどの権利を開発チームに譲渡し消息を経ちました。

その後は2014年3月にメーリングリストで短いメッセージを一度送ったきり、二度と姿を表すことはありませんでした。

これまで多くのメディアがナカモトサトシの正体を探ろうと調査を行ってきたようですが、明確な根拠を提示できたところは今でも存在しません。

例えばオーストラリアのCrague氏が2017年と2018年に「自分がナカモトサトシだ」という発言でニュースになりました。

しかし、Crague氏や彼以外の人物についていくら調査をしても、唯一わかるのは早期にビットコインと関わっていたという事だけでした。

Bitcoin開発者グループがシビアに秘匿情報として守ってきたという側面もあるかもしれませんが、インターネット上には、宇宙人や人工知能だとする声すらあります。

 

匿名の開発者である意義

Bitcoinをより使いやすくしたと言われているLitecoinの設計者 Charlie Lee 氏は、ビットコインが成功しているのはナカモトサトシが匿名の人物であるからこそだと述べたことがあります。

自身がLitecoinの創始者である実在の人物として知られていることによって、どうしても自分が発信する情報の重みによって中央(開発者)集権的な構造が自然に発生してしまうためです。

ビットコインの創始者は匿名であるからこそ、インターネット上の価値資産として多くの人が共感を持つシステムになっていると主張しているのです。

 

ナカモトサトシの正体は依然として不明

ビットコインに関する論文が発表されてから10年が経過しようとしていますが、未だにナカモトサトシという人物を特定することはできません。多くの人が興味を持つ人物ですが、実在する人物として公表された場合、保有しているBitcoinを狙って多くの犯罪者の標的となるリスクがあります。

また、おそらく計画的に匿名性を保つことでビットコインの価値を高めてきたと考えられますから、ビットコインへ新たに与えてしまうイメージの影響を考えると、本人は公表したいとは思わないでしょう。

現在もナカモトサトシは、今でも様々な課題を解決するために暗号通貨の開発を日夜進めているかもしれません。

 

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