昨今、ブロックチェーン技術の発達により「ゲーム内でお金を稼ぎ、現実の通貨に換金する」ということが可能になってきています。
将来的にはゲームで稼いで生きていくことも決して夢ではなくなるかもしれません。
本稿ではDAppsとブロックチェーンゲームの特徴と稼げるブロックチェーンゲームを紹介しています。
ブロックチェーンゲームはまだまだ市場として成熟しておらず、今のうちにはじめておくことにより先行者優位を得ることができるかもしれません。
本稿を読んで概要だけでも抑えておきましょう!
ゲーム好きの方、毎日ゲームだけしてお金を稼ぎたい人は必見です。
Dappsとは?
DAppsとはDecentralized Applicationの略語で、直訳すると「分散型アプリケーション」という意味になります。
DAppsはブロックチェーン上で動いているアプリケーションのことを指します。
ブロックチェーンは改ざん不可能、非中央集権的などの特徴がありますが、ブロックチェーン上で動作するDAppsはこれらのブロックチェーンの特徴を反映する次世代のアプリケーションです。
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DAppsの定義
DAppsの定義としてDappsに投資するDavid JohnstonのVCファンドは以下のように定めています。
アプリケーションは完全に オープンソースでなければならず、自律的に動作しなければならず、そのトークンの大部分を制御するエンティティは存在しません。アプリケーションは、提案された改善および市場フィードバックに応じて、そのプロトコルを適合させることができるが、すべての変更は、そのユーザの合意によって決定されなければならない。
アプリケーションのデータと操作記録は、中央の障害箇所を避けるために、公開された分散型ブロックチェーンに暗号的に格納する必要があります 。
アプリケーションは、アプリケーションへのアクセスに必要な暗号トークン(ビットコインまたはそのシステムに固有のトークン)を使用しなければならず、アプリケーションのトークンに報酬を与えられるべきである。
アプリケーションは、ノードがアプリケーションに貢献していることの証明として動作する標準の暗号アルゴリズムに従ってトークンを生成する必要があります(Bitcoinは証明アルゴリズムを使用します)。
引用:https://github.com/DavidJohnstonCEO/DecentralizedApplications
少し難解な書かれ方がされているので簡単にまとめると以下のようになります。
- ソースコードが公開されており管理者なしで完全に自動で運用されること
※アプリケーションの改善はユーザーの合意の元で行われること - ブロックチェーン上にアプリケーションのデータが分散されて格納されていること
- アプリケーションの中でトークン(仮想通貨)が使われており、参加者への報酬がトークンで支払われること
- ノードがアプリケーションに参加している証明として動く暗号化アルゴリズムに従ってトークンを生成していること(PoWやPoSのこと)
これらの条件を満たすアプリケーションがDAppsと呼ばれており、次に解説する通り従来のアプリケーションと比較して様々なメリットがあります。
従来のアプリケーションとの違い
管理主体がない
従来ではアプリを管理する主体がいましたが、DAppsは分散されたブロックチェーン上で動いているので管理主体がいません。
一度アプリを作ってしまえば放置しておくだけで完全自動に動き続けることが大きな特徴です。
DAppsは自動販売機によく例えられます。
DAppsもお金を入れてボタンを押せば商品が出てくる自動販売機同様、「特定の行動をした際に特定の報酬が入る」などのアプリケーションの動きが全てあらかじめブロックチェーン上にプログラミングされています。
単一障害点が存在しない
従来のアプリケーションはサーバー上に構築されているという特性上、どれだけ冗長化しても障害が起きる可能性はゼロにはなりませんでした。
しかしDAppsは世界中のブロックチェーン上に分散されて動いているので、全世界のパソコンが全て破壊されるようなことがない限り動き続けます。
アプリケーション内には必ずトークンが流通している
DAppsによって流通の仕方や使われ方は様々ですが、必ずトークン(仮想通貨)が流通しています。
トークンはアプリケーション内の支払いや報酬だけでなく、ブロックチェーンゲームにおいてはトークン自体がゲーム内のアセット(資産)となっている場合もあります。
DApps開発のできる仮想通貨
DAppsを開発するには、動かすブロックチェーンにスマートコントラクト(契約の自動執行)という機能が備わっていることが必須となります。
そのため、どんなブロックチェーン上でも動かすことができるわけではありません。
DApps開発のできるブロックチェーンを持つ仮想通貨のうち、代表的なものは以下となります。
- イーサリアム(Ethereum)
- ネオ(NEO)
- イオス(EOS)
- ネム(NEM)
現在開発されているDAppsはイーサリアムのブロックチェーン上で動いているものがほとんどです。
イーサリアムのブロックチェーン上で動くDAppsではERC20という規格に則って開発されたトークンが流通しており、ERC20トークン同士の間には互換性があります。
DAppsの例
ビットコイン
意外と思われるかもしれませんが、ビットコインはDAppsの定義を完全に満たしています。
「通貨」という形で活用されたブロックチェーン上のアプリケーションで、最も有名なDAppsと言えます。
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ゲーム
現在あるDAppsのうち圧倒的に多くの種類が開発されている分野がゲームです。
DAppsとゲームは非常に相性が良く、直近で最もDAppsが活用されるようになる可能性を秘めています。
予測市場
将来予測のような市場のプラットフォームとDAppsは相性が良いとして開発が進められています。
DAppsでは胴元がいないので多額の手数料の搾取もなく、多くの人が市場に参加することが可能です。
DAppsアプリゲームの特徴
現在リリースされているDAppsのほとんどがゲームとしての形を取っており、「ブロックチェーンゲーム」と呼ばれています。
プレイ人口はまだまだ少ないものの、様々な分野のゲームが開発されており今後に期待できます。
それではブロックチェーンゲームにはどのような特徴があり、どのような点で通常のゲームと異なるのでしょうか?
ゲーム内通貨にトークンが使われる
ブロックチェーンゲームではゲーム内でアイテムを買ったり、売ったりするのに使われる「ゲーム内通貨」としてトークンが使用されます。
トークンはいわば仮想通貨なので、取引所で実際に円と交換することが可能です。
例えばゲーム内で勝負に勝ったり、アイテムやモンスターを売却したりするとトークンが手に入り、それを換金することで実際の円に変えることができます。
ブロックチェーンゲームは上手くやればゲーム内でトークンを稼ぐことにより、ゲームでマネタイズすることも可能となります。
ゲーム内のアセットは全て自分の資産になる
ブロックチェーンゲームではゲーム内のモンスターや武器など全てのアセットも、その実体は一種のトークンです。
全てのモノはデータ上ではトークンとして管理されており、それらはブロックチェーン上で分散管理されています。
自分に所有権があるアイテムにはシークレットキーを持たない限り、他の誰にもアクセスすることはできません。
従来のアプリケーションではゲーム内のアイテムは所詮運営のサーバー上で管理されており、運営によって突然取り上げられたりすることもありえました。
しかしブロックチェーンゲーム内においては一度購入したゲーム内の全てのアセットは実際のモノ同様に絶対に失われることのない自身の資産であり、だからこそ価値が付きます。
オープンソースなので不正がない
DAppsの特徴の一つとして「ソースが公開されており、誰でも閲覧可能」というものがあります。
従来のゲームではガチャの確率など不透明なところも多く、プレイするにはユーザーは運営を信用するしかありませんでした。
しかしブロックチェーンゲームにおいてはガチャなどの確率も含めて全てコードが公開されているので不正のしようがありません。
非常に透明性が高く、安心して遊ぶことが可能です。
ブロックチェーンゲームの将来性は?
ゲームで生計を立てることも可能になる?
ブロックチェーンゲームはゲームの常識を変える可能性を秘めています。
今までゲームは「遊び」の域を出ず、ゲームでお金を稼げる人も一部のプロゲーマーのみでした。
しかしブロックチェーンゲームの市場規模が大きくなれば将来的にはゲームによって生計を立てることも夢ではなくなります。
まだ黎明期ではありますが現段階でブロックチェーンゲームで稼いでいる人もいるため、今のうちにはじめておけば先行者優位を享受できるかもしれません。
まだまだ課題も多く露見
可能性に満ち溢れた分野ですが、現段階では課題が多いのも事実です。
まだまだ通常のアプリに匹敵するほどおもしろいゲームは少なく、単純にゲームとして楽しむのであれば通常のゲームで十分です。
またスケーラビリティ問題により多くの人が遊ぼうとすると手数料が高くなり、まともにゲームができなくなることもあります。
ブロックチェーンゲームの普及にはスケーラビリティ問題の技術的解決、面白いゲームのリリース、市場への認知度の向上など問題は山積みで、まだまだ時間はかかりそうです。
稼げるブロックチェーンゲームは?
現在すでに可動しており、マネタイズが可能なDappsゲームを紹介していきます。
イーサエモン
1位、2位を争うほど人気のブロックチェーンゲームで、開発者自ら「ポケモンにインスパイアされている」と言及しています。
モンスターを育成、実際のプレイヤーとバトルさせ、勝つとゲーム内トークンであるEMONT(イーモント)が手に入ります。
使う技、パーティの組み方、属性の相性など戦略は豊富で、必ずしも強いモンスターを持っているプレイヤーが勝つわけではないのが面白いところです。
ETH.TOWN(イーサタウン)
ユーザーが不動産投資家となって土地の売買をし、資産の増加やシェアの拡大を目指します。
様々な実在する人物を模したキャラクターが売買されており、中には非常に高値で取引されているものもあります。
今のうちにイーサタウンで土地を勝っておけば参加ユーザーが増えた時に高値で売却することができるかもしれません。
Gods Unchained(ゴッドアンチェインド)
今DApps界隈でも最も期待されているブロックチェーンゲームの一つです。
ブロックチェーンTCG(トレーディングカードゲーム)で、既にあるTCG「ハースストーン」に近いルールとなっています。
世界初のブロックチェーンゲームのeSports化を謳っており、2019年に開催予定の大会では約1億7千万もの賞金総額を予定しているようです。
今から始めてしっかりと遊んでおけば実際に大会で賞金を手にすることができる可能性もあります。
今後多くのブロックチェーンゲームが登場する!
今後、上記のゲームだけでなく、多くのブロックチェーンゲームが登場するでしょう。
できるだけ最新の情報をチェックしたい方は、下記サイトを参照してみてください。
まとめ
本稿ではDAppsとブロックチェーンの特徴、稼げるブロックチェーンゲームを紹介しました。
ブロックチェーンと言うと世間的には仮想通貨ばかりが注目されがちですが、ブロックチェーンゲームを始めとするDAppsも劣らず将来性のある分野です。
ブロックチェーンゲームが普及すれば将来的にはゲームでお金を稼いで生きていくことも不可能ではなくなるかもしれません。
ブロックチェーンゲーム内の資産は遊ぶ人が増えれば価値が上がっていきます。
興味がある方は一般的にはまだ知られていない今のうちにブロックチェーンゲームを始めてみてはいかがでしょうか?